
今日はものすごくお天気がコロコロ変わっていました。暗雲が空を覆い雨と強い風が吹き付けたかと思うと、すごい速さで頭上を過ぎる暗雲の後には、青空が現れ地平線から地平線(ちょっと大げさだが低い建物しかなかったのです)に亘る大きな虹! こんな大きな完全な形の虹を見るのはまさしくアイルランド以来です。と、間もなくまたも厚い雲に覆われ、霙まじりの雨が斜めに降りしきりました。人間で言うなら激しい気性の方(笑)。グレーの雲の合間に輝く太陽にきらきらと輝くお天気雨は2、3月のクレア州でよくある天候とそっくりです。エニスに滞在中は毎日続くそんな天気にうんざりでしたが、今となっては素敵な思い出。今日は久しぶりにアイルランドに会えた気がして素敵な気分になれました。そして、江別の事務所へ向う道が意外とアイルランドっぽかったんだなぁと言うことに気づけたのでした。

マーチンの弓から放たれた音たちはその瞬間から違う生き物となって、そのものが生命を宿し、脈打ち直接肌や心像に入り込んで来る感じでした。エニス(アイルランド)で過ごした時に見た町並み、出会った人々、風景、家の中の様子、臭い。。。目の前に現れたかのように蘇りました。マーチンの素晴らしさばかり語ってしまいましたが、デニスもすごい!今回なぜかデニスがチューニングするシーンが多く、伴奏が一時途切れると言うことがありました。そうした時に、ギターが如何に縁の下の力持ちとして力を発揮していたかと言うことが思い知らされました。そして、フィドルからギターに注意の集中をシフトしてみると、とても繊細で美しい演奏であることに気付かされました。
姉と一緒に行ったのですが、姉は「心地よくて眠くなるのに鳥肌が立った〜」と言っていました。心地よく流れると言うことがどれほど大変なことか。音楽でもデザインでも、映像でも心地よいと言うレベルに持って行くことにどれほどの技術とセンスがいるか!ということはクリエイティブ系の仕事についているとまざまざと思い知らされます。そして、その素晴らしさに感動で鳥肌が立ってしまうという、姉はなんと的確な感想を述べたのだろうかと思いました。さすが知性派アーティストです。彼女は私たち3姉妹の中で1番優秀なのです。
日本がこのような状況の中来てくれたマーチンとデニス、そして、それら段取りをつけてくださった小松崎操さんたちに深く感謝します。本当によかった!!!まだまだ興奮中です(笑)
しかし、たった1枚撮影したこの写真、二人とも表情からポーズからとてもいい感じ。外国の方達って、本当に写真撮られるのが上手だなぁって、つくづく思いました。きっと格好つけるつもりが無いのが自然でいいんでしょうね。日本人だとなかなかこうはいかないことが多いですね(^^)

>>アイリッシュ・タイムズ
>>朝日.com
アイルランドにいた時もちょうど首相選挙があったんです。現首相の前のアハーンさんという日本語にすると面白い名前の方が就任されてました。
その頃、アイルランドの人に
「あなたはどの党を応援したい?」と聞かれて
「シン・フェイン党」と答えて、
「あらあらIRAとの結びつきがある党ね」と言われ、少しぎょっとしたけど、
「アイルランドは小さな島なのに、2つの国に別れているのが不自然だと思うから」と答えました。
でも、上記朝日の記事を読むとフィナ・ゲール党が「アイルランド統一党」と訳されているので、私の認識が間違っていたかも。。。今日はこれから楽しみにしていた友達の結婚式!帰って来てから調べようっと♪
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■Wikiペディア「アイルランドの政治」より(http://ja.wikipedia.org/wiki/アイルランドの政治)
アイルランド共和国は独立した主権国家であり、首相により率いられる内閣、国家元首である大統領、議会で構成される議院内閣制をとっている。首都はアイルランド島東部の沿岸都市ダブリンである。多くの政党が存在するものの、基本としては二大政党制が形成されており、フィアナ・フォイル (Fianna Fáil: 共和党) とフィナ・ゲール (Fine Gael: アイルランド国民党) で議席の過半を占める。欧州連合(EU)の加盟国である。
二大政党であるフィアナ・フォイルとフィナ・ゲールは共に、自身を中道政党であると位置づけている。左派としては労働党、緑の党、シン・フェイン、社会党などが、右派としては進歩民主党がある。無所属の議院が一定の役割を果たす場合もある。
アイルランド共和国の元首は大統領が務める。基本的には儀礼的な役割のみを果たすことになっているが、部分的な権限が与えられている。国防軍については大統領が総司令官の任にあたるが、実際には首相の指揮下にある。35歳以上の全ての国民が大統領へ立候補することができ、順位指定投票制、直接投票により選出される。大統領職は任期制であり、2期以上務めることはできない。憲法により規定された権限を行使するにあたり、国家評議会(Council of State)の助言を受けることができる。
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アイルランドには首相と大統領がいるんですよね。国家運営上の事実上の指導者は首相で、大統領はそれを監視・承認すると言った役割のようです。そう言った意味では日本で言う天皇の政治的な役割と少し似ているところがあるかもしれません。
2大政党の1つであるフィアナ・フォイルのアハーンさんから、左派である少数派の労働党に政権が移ったことは、革命的なことでしたが、今回の選挙でまた大政党の中道派であるフィナ・ゲールへ政権が奪還されたのは、少し日本に重なるところがあります。
長く1つの政党の統治が続いたために政治によどみが生じたのを野党である左派の労働党に国民が期待をゆだねたが、またも大政党に逆戻り。日本も多数派の自民党が長い政権に就いていたことで、政治が腐敗していると感じ、民主党には具体的に施策がないことに不安を感じつつも政治改革の期待を託した結果が民主党が与党になった経緯のように思われますが、今となっては、何一つ改善されない事態に、国民の間ではがっかり感が出ているように思います。



そんな訳で、昨年出張に行った時のGALWAYでのパブの様子を撮った写真を引っ張りだしてきました。アイルランドの写真、結局まだアップしていませんでしたものね。そう、この帰国後から多忙時期に入ったからです。超多忙を脱出したので、少しづつ整理しなくては。
1番上の写真は、お客様の男性が連れの女性に手を握りながら、朗々とラブソングを歌い上げているのを、居合わせた人みんなが聞き入っているところです。こんな風にアイリッシュたちには音楽が自然に湧き出るように身近にあるんですよね。特にパブでは素人・玄人という境界線無く、楽器があろうと無かろうと、音楽を楽しみさえすればみんながミュージシャンです。手元にあるスプーンやフォークだって、手拍子だって足拍子だって、音になるものならなんでもOKなんです。抑圧され楽器が取り上げられてもなお音楽を愛し続けたという悲しい歴史も覗きますが、今もこうしてアイリッシュミュージックが世界中で愛されているのもこの気取りの無さと親しみやすさからなんでしょうね。
さて、センパト情報を調べてみると、アイリッシュ・ネットワーク・ジャパンというサイトを見つけました。ここにセンパトのイベント情報も掲載されていたので、ご紹介しましょう。と、思ったら昨年のだったみたいです。という訳で、Brian Brewのブログからイベントを抜粋すると。
■ブライアンブルー桑園本店
3月12日(金)17:00から閉店まで
樽詰ギネス、キルケニーを700円
樽生カールスバーグを500円
■ブライアンブルー南三条店
3月13日(土)16:00から閉店まで
樽詰ギネス、キルケニーを600円
樽生カールスバーグを500円
今回のドレスコードは、『グリーン』だそうです。センパトには『グリーン』!
南3条店では、『若葉』さんのライブがあるそうですが、私は残念ながらこの方たちのことを知らないのです。知っている方がいたら教えてください。
英語では表現しきれないので止めます。マーティンとデニスのライブに行ってきました!想像以上に素晴らしくって、もう凄く感動です!!!
マーティンのフィドルや弓は身体の一部になっていて、軽やかなその動きから飛び出す音はまるで音そのものが生き物であるかのように表情豊かに様々な舞いを見せてくれました。ダイナミックでかつ、繊細で細かなところまで表現し尽くされたという印象が強烈に残りますが、それがとてもさらりといかにも自然にこみ上げた音のように滑らかに流れて行くのが何とも不思議な程で、本物って凄いなぁとつくづく思いました。特にピアニッシモの表現にあんなに響きと表情を感じた演奏は、クラッシック以外では初めて耳にしました。あの澄み渡る音色は奇跡とさえ思えます。ルーテルホールの音の回りもよかったのでしょうね、きっと。音楽とお芝居はライブに限ります!
注目はマーティンさんのフィドルに集まりがちでしたが、デニスさんのギターも控えめながら、実は凄く上手なんだと思い知らされる瞬間が何度もありました。何よりほとんどが即興に近い演奏の中であれほどぴたりと息が合うことも感動の1つでした。LAUは行けなかったけど、こちらは行けて良かったです。本当に良かったです。いやぁ、ライブに関してはここ数年で1番の感動だったと思います。前から3番目の真ん中辺りと絶好の席を確保してもらい、最高に幸せです。

CDを買って、マーティンとデニスにサインをもらって、一緒に行ったカメラの先輩に写真を撮ってもらいました!プロに撮ってもらうなんてこれまた何とも贅沢なことです。マーティンさんの英語にはしっかりアイリッシュアクセントがあって、それがまた私の心をわしづかみです。だってマーティンさんはクレアの生まれですものね!(私が以前、半年滞在していたエニスもクレア州)
今日はCD聞きながら寝ようっと、いい夢見られそう☆
HAPPY (^^)v

いや〜、久しぶりに行くアイルランド、本当に懐かしかったです。学会発表は、自分の研究内容を書いたポスターの掲示時間は決められていて、5、6時間。その内、それ専用の時間として与えられたのは2時間程度です。狭い空間に他の人たちもたくさんポスターを掲示しているので、たくさんの人には質問されませんでした。お昼を一緒に食べたよしみで、専門外だけど、ちょっと聞いてみようかな?みたいな優しい聴衆たちが6、7人くらいに説明した程度で、その半数くらいは日本人=;pでも、貴重なご意見を頂きいろんな意味でとても参考になりました!自分の未熟さを知って更なる精進へ!!!
さて、学会後はダブリンへ向い、ステイ先のおばさんの家を訪ねました。おばさんの妹さんと今でも手紙の交換をしていて、彼女がおばさんの家で一緒に過ごしてくれることになったのです。おばさんは昨年亡くなり、今その家は売り出し中です。おばさんの死は受け入れがたいものであると同時に、実感の湧きにくいものでしたが、彼女の家を訪ね、その家族に会い、でも彼女はもうそこにいなくて・・・お墓に連れて行ってもらったことで、現実感を帯びてその死と彼女への感謝がこみ上げました。売り出し中の家に泊めてくれたり、お墓に連れて行ってくれたり、一緒に過ごしてくれた彼女の家族の優しさに今でも胸が熱くなります。おばさんから受けた親切や優しさ、広い心・・・おばさんにはもう返せないけど、忘れずに私の周りの大切な人たちに返して行けたら、おばさんも喜んでくれるんじゃないかなぁなどと考えています。
空港へ向うタクシーの中で「ずっとここに居たい」と運転手さんに言うと、「Please come back again」という歌を歌ってくれました。そして、そんなにアイルランドが好きならとでも言うような愛嬌のある笑顔で、「このCD欲しいかい?」(もちろん英語で)聞いてくれて、「ほんとう〜?!はい」と答えると、おじさんの車のCDプレイヤーに入っていたアイリッシュソングのCDをズボンでちょっと拭き取って、プレゼントしてくれました!ちょっとウルウルしてたせいもあるし、かわいそうになっちゃったのかも(笑)。本当にアイリッシュは優しい〜!アイルランド万歳!アイルランド大好き!!!
今回は学会と里帰りで観光はほぼ皆無でしたが、心にはたっくさんの素敵なものを得て来たと思います。そしておばさんの妹さんが焼いてくれたハロウィンのフルーツパン、なんと私に指輪が当りました(伝統的な遊び)。パンに埋め込まれた指輪が自分の食べる分のパンに入っていた人には幸運が訪れるのです。だから、私にはきっともうじき幸せが訪れるはず!指輪のマジック効きますように(^^)

今日、ユキムシ第1号を見ました。

セント・パトリック・デイに聞くことができて本当によかったです!写真を撮らなかったので、大分前に載せたエニスのセンパトの記事にリンクを貼っておきます。セントジョーンズウッドというアイリッシュパブは何故かギネスが無く、それが残念で、昨日も店長さんにそれを言ったのですが、当分置く予定は無いようです。。。でも、雰囲気なんかはかなり出てます。そんな中でのRINKAの演奏はアイルランドを呼び起こせてくれてました。ざわつき感と混雑具合がRINKAの軽快なダンス系の演奏と小気味よくマッチしてそれ自体が全体に音楽になっているような感じが、なんともそれっぽくて。札幌の町にももっともっとアイルランドの文化が行き渡ればよいなぁと思います。あと、センパトだからお店には何か緑を使った演出が欲しかったなぁ・・・・と小姑のようになってしまいます;;;
>>エニスのセンパトのパレード(2002年)
実はリバーダンスはとうとう現地で見ることはありませんでした。私の周りにいたアイリッシュの人たちが、「観光目的に開発したものね」みたいに、あまりappreciateしていなかったので、なんとなく気がそがれてしまいました。が、結構独特で面白いですよね。これもイギリスに抑圧されていた歴史による影響だそうで、あらゆるエンターテイメントが禁じられていた当時、見つからないように踊るため、足だけで踊ったとか。語学学校の校長先生の話だから、ひょっとしたら冗談も入っていたかも。パブでの演奏もミュージシャンたちはトラディショナルなスタイルとしては、観客がいないかのようにミュージシャン同士だけで向かい合って演奏するようでした。それも、その抑圧下で目立たないように自分たちの文化・楽しみを持続させるためだったと言うことです。
>>カスティーズトラディショナルミュージックショップ日本仮店舗